東京都知事選挙の選挙戦がスタートした
東京都知事の舛添要一さんの辞職に伴う東京都知事選挙が7月14日に告示され、選挙戦がスタートしました。
主な候補者は次の通りです。
・増田寛也さん(与党の推薦)
ジャーナリストの鳥越さんは実務経験や健康面を不安視する声も多いため、事実上、小池さんと増田さんの一騎打ちになると予想されます。
先ずは最近の都知事についておさらいをしておきます。
・石原慎太郎さん (1999年4月23日~2012年10月31日)
・猪瀬直樹さん (2012年12月18日~2013年12月24日)
・舛添要一さん (2014年2月11日~2016年6月21日)
石原さんの後、猪瀬さんと舛添さんは「政治と金」の問題で辞任しています。
猪瀬さんは明らかに政治資金規正法に違反していますが、同様の事をして罪に問われていない政治家は日本には大勢います。
舛添さんに至っては贅沢しただけで何千万円もの公金を私的流用した訳ではありません。
2人とも辞任した理由は別のところにありそうです。
猪瀬さんは2007年に千代田区に計画された参議院議員宿舎の建築中止を提案して、利権に切り込んだのが辞任に追い込まれた理由とされていますし、舛添さんもオリンピックに絡んで規模の縮小を提案するなどしてトカゲの尻尾を踏んだのが原因でしょう。
そして猪瀬さんは自民党の都議会に、舛添さんは中央の自民党に対して敵を作りすぎたために失脚したというのが本当のところでしょう。
次の都知事は順当なら建設省(今の国土交通省)出身で岩手県知事や総務大臣の経験のある増田さんが当選するでしょう。
政治の裏の裏まで知り尽くしており、議会ともうまくやっていくでしょう。
一方、都民も都政の不透明な金の流れやオリンピックを巡る利権について気づき始めています。
もし小池さんが当選するようなことがあれば、甘い汁を吸っていた人たちは厳しい立場に追い込まれます。
この選挙は日本がどのような方向に行くのかを占う意味で重要な選挙となりそうです。
[2016年7月14日の日本経済新聞の記事]